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  • 執筆者の写真kijomitsuru

アテネの絨毯屋さん



渡独して2ヶ月間経った頃、2ヶ月間住んでいたシェアハウス(8人で住んでいた!とても面白いシェアハウス生活だったのでこれもまた必ず書きます)に別れを告げ、一人暮らしを始めた。




そんな頃、ギリシャ映画のオーディションに受かり撮影の為ギリシャへ。✈️





半月の滞在中、1日だけoff日があった。




日本人出演者6人でアテネの街へ行き(皆ほんとうに良い人ばかりで仲良しだった)、遺跡を訪ねたり、シアターで芝居を観たり、ショッピングを楽しんだりした。





そんな中で私は、絶対に欲しい物があった。




その欲しいものとはズバリ、

"小さいけどかっこいい絨毯"であった。





当時のお家には日本のお家のように靴を置く場所が無かったので、数少ない私の靴たちを置く、素敵な絨毯を探していたのだ。





パルテノン神殿の、あまりにも凄すぎる壮大さに震え、お腹が空いた私たちは、エーゲ海で採れた、ぷりっぷりの魚介たちをたらふく平らげ(ランチ🍽)、その後ショッピングを開始。


写真:可愛すぎるギリシャ語のビジュアル。全く読めないのに、美しくてついつい眺めちゃう。






物欲のあまりない私は、殆ど見ているだけだったが、それでも絨毯屋さんを見つけた時は、





「ちょっと待って!ここに寄らせて!!」

と皆にお願いした。



写真:入っただけでわくわくの店内。色とりどりの絨毯に目移りしちゃう。






1年という短い生活、そしてきっと、その絨毯は帰国する際に置いて帰ることになる。

それを踏まえると出来るだけリーズナブルなものを手に入れたい。




だが勿論、素敵なデザインのものが欲しい、、、。




店のおにぃが、色んな大きさ、デザインのものを見せてくれる。


その中に、とても私好みのサイズ、デザインの物があった!




「いくら?」と聞くと、おにぃは



「70€(今のレートだと8400円くらい)だよ。」




と言った。




ここで、賭けに出る私。(きゃー)




「…そうかぁ。

もうちょっと安かったら買うんだけどなぁ。

色々見せてくれてありがとうね。(悲しげな顔)」




そして立ち去る素振り(更に悲しげな顔)。





(※心の中では、「おにぃお願いだ、止めてくれよ…?」と内心ドキドキ)





すると。









おにぃ:

ちょいと待った、おねぇちゃん!!!



私: (しめしめ、、、!)



おにぃ:「いくらだったら買うんだ???」



 



私は、再び賭けに出た。(わー!)



      💰  💰  💰

こう言う場合、日本人の私に言われた値段はきっと高めの筈だから、それより少し安く言えば、高い確率でその値では買える。





だが、私はめちゃめちゃ安くしたかった





考えた末私は、






20€。





と、元値3分の1以下の値段を言い放つ。(うひょー)





おにぃもびっくり顔である。






流石に私も、(ヤバい。ちょっとやり過ぎたかも。)と思った。


この絨毯めっちゃ欲しいのに…








が、おにぃは30秒くらいうんうんと唸ったあと、





「分かったよ。

現金支払いでなら、20€でくれてやるよ、、、



と承諾してくれたのだった!





わーい!


カラーンカラーン!(※勝利の鐘の音)





※後日、現地在住の日本人ギリシャ語通訳さんに教えてもらったのだが、現金払いだと、売上を報告しなくてよいので(笑)、安く売ってくれることがあるらしい。なるほど。


写真:本気で値切る筆者

写真:無事に我が家の一員となった絨毯氏。いつも靴を脱ぐたびに心が躍った。




因みに、アテネの治安は、"悪い場所は結構悪い"と聞いていたので、私達は本当に気をつけていた。



日本人女優の6人共が海外暮らしで、特に私以外は皆、長年あちらで生活している上級者ばかりだったので、皆スリ対策を怠らず、常に目をギラつかせていた。





が、しかし。




6人のうちの1人が、スリの被害に遭ってしまったのだった。




常に皆で行動し、本当に気をつけ合っていたので、これには本当にビックリした。


彼女は、携帯電話と財布の両方を、全く気付かぬ内に、きれいさっぱりすられてしまったのだった、、、。





写真:オリーブの木でつくったキッチン雑貨たち

写真:メロスが履いていそうな、ラブリーなデザインのサンダルたち

写真:色んな種類のオリーブたち

写真:可愛いデザインのワンピースたち




余談だが、その日の観劇後のタクシー(宿泊先への帰り道)の中で、運転手さんが私たちにこう言った。



運転手さん:

「あ、扉の鍵閉めてくれる?ここからのエリアは治安が悪いから、たまに扉開けて襲ってくるんだ。」





、、、、、、!

なにそれ、やだ、怖!!!






私たちは勿論、すぐ様鍵を閉めた。(半泣き)





他にも、アテネ入りした初日に、スタッフさんから、


「撮影中は常に僕らと一緒だからとても安全だけど、撮影終わってボクらから離れたら、決して独りで外出したりしないでね。危険がいっぱいだから。」


と言われたりもした。


なので私たちは、自分たちの足では本当に宿から一歩も出なかった。





もちろん、エリアによってはアテネ内にもきっと安全な場所はあるだろうし、私たちは少し過剰にビビり過ぎていたのかもしれない。


でも、どんなに気をつけていても事件が起きちゃったり、気を付けるに越したことは無いから、旅をする時は(特に独り旅)何処へ行く時も気をつけている。



折角の素敵な旅行が、嫌な思い出に変わっちゃったら悲しいからね。



     🇬🇷 🇬🇷 🇬🇷



でも、何はともあれ、ギリシャは私の本当に大好きな国の一つ!



数多の遺跡は勿論、

海や空の青さ、異国情緒溢れる独特な雰囲気、音楽、言葉、匂い……

色んなものが、本当に本当に格好良い国なのだ。

そして、人が本当に優しくてあったかい…。


写真:パルテノン神殿。見えた瞬間涙が出そうになった。

写真:渋すぎる現役の野外劇場。

写真: 毎日通った撮影場所。メイク前、この景色を眺めながらコーヒーを飲むのがお気に入りだった。(そして早く着替えろとよく怒られていた)


まだまだギリシャの中には、訪ねたい場所がたっっくさんあるから、必ず訪ねるんだ。

やりたいこと、行きたい場所がまだまだ山ほどある、どうしよう。✨🌎


写真:いつか訪れたい夢の場所、ナヴァイオビーチ。錆びた船が素敵過ぎない?







τα λέμε σύντομα!💙

(See you soon!)



🇬🇷 💙 🇬🇷 💙 🇬🇷 💙 🇬🇷 💙 🇬🇷


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